在庫管理の基本的なコト

こんにちは、吉井良平です。

 

販売士3級は、小売業の類型、マーチャンダイジング、ストアオペレーション、マーケティング、販売・経営管理の5章に分かれていて、今回が第2章のマーチャンダイジングの最終回です。

 

着々と進んでいるので、今回もはりきってやっていきましょう!

 

在庫とは?

 

 

在庫とは、「将来、売上になる予定の商品」のことです。

要するに、お店にある商品すべてのことですね。

 

店頭にあって、すでに棚に並べられているものも在庫ですし、バックヤード、倉庫に保管してある商品も在庫です。

 

これもひっかけ問題で、「在庫は店頭にあるもののみのことを指す」とかいう問題が出たことがあるので、「場所を問わず、お店にある商品すべて」と覚えておいてください!

 

在庫管理の必要性

 

発注の回でも出てきましたが、在庫は多すぎても少なすぎても問題があります。

在庫が多すぎる、過剰在庫の場合は、仕入れたのに売上が上がっていない商品が多いということで、資金繰りや、お店の利益の低下につながります。

在庫が少なすぎる、過少在庫の場合は、品切れが発生して、販売機会のロスにつながります。

 

過剰在庫により弊害については、もう少し詳しくみていきましょう。

 

① 資金繰りを悪化させる

具体的な例で考えてみましょう。

例えば、60円で仕入れた商品を、100円で販売していることにします。

100 – 60 = 40 で、1個販売するごとに40円利益が出る予定です。

この商品を100個仕入れて、1ヶ月で売り切る予定でしたが、1ヶ月10個しか売れませんでした。(90個は過剰在庫として残る)

この例では、予定では 40円 x 100 = 4000円 この商品によって、利益(粗利)を出す予定でした。

実際には、仕入れに 60円 x 100 = 6000円かかって、売上が 100円 x 10個 = 1000円しかないので、差引5000円は持ち出ししたことになります。

こういう商品が積もり積もると、どんどんお店の資金が減っていきますよね。

お金がなくなるとどうなりますか? 倒産してしまいます。

お金

② 死に筋商品がスペースをとり、売れ筋商品が置けなくなる

お店のスペースには限りがあるので、売れない商品が場所を占めていって、売れる商品を置く場所が少なくなってきます。

③ 商品ロスが増える

売れない商品は、時間が経つにしたがって劣化していきます。販売できない状態になると、廃棄処分をしなければいけなくなり、商品のロスが増えます。

④ 在庫確認が困難になり、作業が煩雑になる

たくさん在庫があればあるだけ、在庫を数える作業が大変になってきます。また、在庫を整理する作業も増えてくるので、作業効率が落ちます。

⑤ 値下げ処分のロスが発生する

最終的には値下げして処分するしかなくなるので、そこで値引きのロスが出ます。

在庫が多すぎると、いろんな問題が発生してくるのです。

 

「品切れが不安で、多めに発注してしまう・・・」「在庫削減で仕入枠を削ったら、欠品が多発した・・・」など、分かっていても問題が発生する、在庫管理は永遠の課題です。

 

在庫管理の着眼点

 

 

在庫を管理する場合には、金額で管理する場合と数量で管理する場合があります。

在庫を金額で管理することを ダラーコントロール といい、数量で管理することを ユニットコントロール といいます。

 

アメリカのお金(ドル)なのでダラー、数量はユニットです。

 

経営的に、総額いくらあるかを確認するためには、ダラーコントロールが必要です。

現場の販売、発注担当者にとっては、「何を何個」と単品で管理する必要があるので、ユニットコントロールが多くの場合使用されています。

 

在庫管理の手法

 

在庫管理が重要だと分かったところで、では実際にどうやって在庫を管理していけば良いのでしょう?

 

在庫管理の手法には、商品回転率という考え方と、交叉比率という考え方があります。

 

商品回転率

 

商品回転率とは、一年間にその商品の在庫がどれだけ回転したか、を表す指標です。

入っては売れて、入っては売れて、という回転を続けていれば、その分お店の利益に貢献していますよね。

 

具体的には、

商品回転率 = 年間の売上高 ÷ 商品在庫高

という式で求めます。

(これも金額で計算する場合と、数量で計算する場合があります)

 

商品の在庫高には、3つの算出方式があります。

① 期末の在庫高を使用する

② 期首と期末の在庫高を足して、2で割る

③ 月末の商品在庫高の平均

一番、ざっくり計算するのが①で、詳しく計算するのが③です。

 

分かりにくいので、ちょっと具体例を出してみますね。(数量で計算する場合)
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ある商品が、年間に100個売れています。期末(12月が決算月として)の在庫高は16個です。

期末の在庫高を使用して、商品回転率を計算すると、

100 ÷ 16 = 6.25 となり、この商品の在庫は年間に6.25回、回転したという結果になります。

 

もし、月末の在庫高の平均(12個)を使用して商品回転率を計算すると、

100 ÷ 12 = 8.3回 となり、年間に8.3回 回転したことになります。

 

 

一般的には、商品回転率が高ければ高いほど効率が良いということになります。

(あまりに商品回転率が高すぎると、それは欠品をしているという証拠ですが)

 

商品ごとに商品回転率を計算して、商品回転率が悪い商品は別の商品に入れ替えるなどの対策を行なっていきます。

 

交叉比率(こうさひりつ)

 

交叉比率は、商品回転率に粗利率をかけて、どの商品が効率的に利益に貢献しているかを、見る指標です。

 

商品回転率 x 粗利益率 = 交叉比率

これも、例を出してみましょう。

 

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商品AからGまでがあって、それぞれの回転率と粗利率のデータがあります。

回転率と粗利益率を掛け合わせて、交叉比率を計算しました。

一番商品回転率の高い商品Eは、回転数が16回もありますが、粗利率が低いので交叉比率では3番目です。

一番粗利益率の高い商品Gは、粗利率が22%もありますが、商品回転率が低いので、交叉比率は下から2番目の値です。

 

商品回転率も、粗利益率もそこそこな商品Bが、このお店の利益に一番貢献している商品ということになります。

 

交叉比率を計算することで、本当にお店の利益に貢献している商品が分かるようになります。

 

在庫回転率と交叉比率を計算して、それらを商品ごとに比べたり、昨年のデータと比べたりして、また次回の商品計画に生かしていきます。

 

これでマーチャンダイジングサイクルが一回りしました!

 

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まとめ

 

・在庫とは、将来売上になる予定の商品のことです。

・在庫は、多すぎても少なすぎても問題があります。

・在庫を金額で管理することをダラーコントロールといい、数量で管理することをユニットコントロールといいます。

・商品回転率は、年間売上高 ÷ 商品在庫高 の式で求められる、年間の在庫の回転数です。

・交叉比率は、商品回転率 x 粗利益率 の計算式で求められます。

 

次回から、ストアオペレーションの章に入ります!

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

昭和48年広島県生まれ。現在も広島に住んでいます。 趣味は音楽鑑賞(邦楽、洋楽問わず、クラシック、童謡も)、マンガです。エクセルを効率的に使う方法を紹介して、あなたのお役に立ちたいと思っています。