流通における小売業、卸売業、メーカーの役割をまとめました

どうも、吉井良平です。

 

販売士の試験は、「小売業の類型」「マーチャンダイジング」「ストアオペレーション」「マーケティング」「販売・経営管理」の5科目に分かれていますが、今回はそのうちの「小売業の類型」の最終回です。

まずは5分の1が終了ですね!

 

これまでいろいろな小売業の形をみてきましたが、最後に流通全体を見渡していきましょう!

 

流通とは?

 

第2回の「流通業って何?」で出てきましたが、流通とは生産と消費をつなぐもの です。

 

流通の図

 

 

流通の部分は、小売業と卸売業に分かれますが、それぞれの役割をみていきましょう!

 

 

小売業の役割

 

小売

 

消費者に対する役割

 

小売業は、消費者に一番近いところにありますので、まずは消費者に対する役割があります。

① アソートメント機能

消費者が欲しいものを欲しいときに買うことができるように、メーカーや卸売業者から仕入れた商品を組み合わせる(アソートする)ことが、一番の役割です。(これを アソートメント機能 といいます)

② 分散立地型販売

消費者は日本全国にいて、消費者に商品を販売するために、小売業も全国各地域にあります。

日本のどこかの工場(もしくは海外)で作られた商品を、各地域に分散して販売しているということ自体が、小売業の役割です。(分散立地

③ 在庫の調整機能

消費者の保管スペース(家、冷蔵庫、タンスなど)には限りがあるので、お店が商品の在庫を持って、消費者には小分け販売をしています。

④ 情報の提供機能

あまり商品に詳しくない消費者に対して、ニーズに合わせた情報提供を行なっています。

⑤ 品質のチェック機能

商品を検品して、不良品はメーカーや卸売業に返品して、安全なものだけを販売する機能です。

⑥ 生活の快適性を提供する機能

買い物難民という言葉もあるように、お店があること自体が便利なことです。

また、(だいたいは)買い物って楽しいですよね? 楽しく買い物できるという、体験も提供しています。

shopping

楽しそうです!

 

供給先に対する役割

 

メーカー、卸売業者に対する役割もあります。

メーカーの商品を消費者に届ける役割はもちろん、消費者から入手した商品の使い道や流行などの情報を、メーカーは卸売業者に伝達する機能があります。

 

地域社会に対する役割

 

小売業は地域にあるので、地域社会に対する役割もあります。

よく地域のイベントのポスターがお店に貼ってあったり、地域の交流の場にもなっていますよね。母の日や父の日には、近くの幼稚園・保育所で描いたお父さん、お母さんの顔が飾ってあったりします。

小学校のPTA会長は、地元のお店の社長さんだったりすることも、よくあります。

また、その地域で従業員を雇うことで、働き場(雇用機会)を提供する機能もあります。

 

卸売業の役割

 

卸

 

卸売業の役割は、まずはこれまでにも出てきた、取引に対するコストを削減する役割です。

小売店とメーカーが直接取引をする場合と、途中で卸売業を入れた場合で、取引回数が少なくなっています。

卸なし

卸売業が無い場合

 

→ 5 x 4 = 20回の取引回数

おろあい

卸売業がある場合

 

→ 5 + 4 = 9回の取引回数

ただ、生産者から消費者に商品が移動するまでの経路が長くなるという面もあります。(これを 流通の多段階性 といいます)

 

卸売業に求められている機能

 

卸売業にもいろいろな役割がありますが、その中でも最近は物流機能、情報伝達機能、リテールサポート機能の強化が求められています。

① 物流機能

商品の配送、保管、加工などを行なう機能です。

昔と違い、現代では消費者ニーズが多様化しているので、お店でも品揃えの種類を増やしています。

お店の品種が増えるということは、一品種あたりの在庫数が少なくなるということで、それだけ卸売業には 多頻度小口納品 が求められるようになってきています。

② 情報伝達機能

小売業から得た情報をメーカーに、メーカーから得た情報を小売業に、情報を伝達しています。

最近はコンピューター、インターネットの普及によって、卸売業が間に入る必要性が少なくなってきているので、情報をどう活用していくのか、情報伝達機能を考え直す必要性が出てきています。

③ リテールサポート機能

リテール(小売店のこと)を支援する機能です。

小売業は個人経営のところも多いです。前回の商店街の現状で見たように、衰退しているお店も多いので、卸売業がサポートする必要性もあります。

 

製造業(メーカー)の関わり方

 

製造業

 

製造業は、自社の商品を消費者に届けるために、流通業と関わっています。

商品が消費者に届くまでの流れを 流通経路(チャネル) といって、メーカーごとに流通チャネルの作り方が違っています。

 

 

流通チャネル政策

 

① 開放的チャネル政策

kaihouteki

なるべく多くの卸売業、小売業と取引して、広く商品を流通させようとするチャネル政策です。

普段の生活で使っているようなもの(石けん、歯磨き、シャンプーなど)は、できるだけ広く流通した方が、メーカーにとっては良いですよね。

② 選択的チャネル政策

sentakuteki

ある基準を満たしていないと、その卸売業には商品を流通させないチャネル政策です。

商品のブランドを大事にしているメーカーの場合は、ブランドイメージを崩すような安売りをする流通には商品を卸さない、ということがあります。

(それが口実だと独占禁止法違反になるので、別途契約によって商品の流通先を決めています)

③ 排他的チャネル政策

専門の販社や代理店のみを通じて販売するチャネル政策です。

車のディーラーなんかは、メーカーごとに販売店が違っていますよね。

④ ダイレクトマーケティング

これは、流通業を介さず、通信販売によって消費者に直接販売する方法です。

よくテレビでコマーシャルを流している化粧品なんかが、このタイプです。

 

取引方法の転換

 

昔は大きな小売業も少なく、メーカーが流通に対して大きな影響力を持っていました。

日本最大の小売業イオンの売り上げ推移を作ってみましたが、1980年代から急速に大規模化していっています。(データ出典は、イオンの投資家向けページ:リンク切れ)

g210

すごい伸びです

 

家電量販店、ホームセンターなどもこの頃から急速に伸びていて、メーカーに対して小売業の力が強くなってきています。

 

この変化に対応して、メーカーが市場を支配して、価格を維持しようとしていた 建値制(たてねせい)や、リベートといった商習慣が崩れてきています。

 

 

建値(たてね)とは、メーカーが希望小売価格を設定して、小売業もその希望小売価格をもとにして販売することです。

 

最近は希望小売価格を設定せず、市場の競争原理で値段が決まる オープン価格 を採用することが多くなってきています。

リベートとは、小売業や卸売業の販売数量によって、メーカーが商品代金の支払いを割り戻すことです。

 

また、小売業が大型化していくにしたがって、卸売業を通さず直接小売業と取引する、直接取引を行なうケースが増えています。

 

まとめ

 

・小売業が商品を組み合わせることを、アソートメント機能といいます。

・小売業は消費者だけでなく、供給先や地域社会にも役割を持っています。

・卸売業が流通過程に入ることを、流通の多段階性といいます。

・卸売業は、物流機能、情報提供機能、リテールサポート機能の強化が求められています。

・メーカーの流通チャネル政策には、開放的チャネル政策、選択的チャネル政策、排他的チャネル政策があります。

・小売業の力が強くなるにしたがい、建値やリベートなどの取引習慣が崩れてきています。

・オープン価格の採用や、メーカーと小売との直接取引が増えてきました。

 

 

本日はソギュウ(プリン大好き)がお届けしました!

jiojaru

ちっともかわいくないでおじゃる!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

昭和48年広島県生まれ。現在も広島に住んでいます。 趣味は音楽鑑賞(邦楽、洋楽問わず、クラシック、童謡も)、マンガです。エクセルを効率的に使う方法を紹介して、あなたのお役に立ちたいと思っています。